新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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720: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/11/04(日) 21:19:28.54 ID:jiMS7eDVO

 アナスタシアは眼を覚ました、汗びっしょり、三十秒してようやく眼が自分の部屋の天井を認める、あまりの悪夢に泣きたくなる、息を吐く、ベッドから這い出ようとする、パジャマがべっとりしている、冷たい感触に嫌な予感をおぼえる、掛け布団をめくる、人型の染み、地図にはなってない、安堵ともに気が抜ける、落ちるようにベッドから出る、しゃがみこみベッドの縁に頭を預ける、が二度と眠れそうな気がしない。

 頭を沈み込ませていると、頸椎に押され皮膚が伸びてゆく感じがした。アナスタシアは額にマットレスの反発を感じつつ、頭のことを考えた。額から後頭部にかけての丸み、そこから首の付け根までを頭のかたちとして意識する。首の後ろの皮膚を張り出している首の骨、ここを絶たれると亜人も死ぬ。正確には断頭され、その頭部を回収範囲外に置かれたまま復活すると新たに頭部が作られる。そのとき、断頭された方の頭部、生まれたときから存続してきた意識は死をむかえる。

 断頭のことを聞かされたとき、アナスタシアは「断頭=死」という永井が認識している等式をイメージとして感じ取ることができなかった。運転席で話を聞いてる中野も同様で、「全然わからない」と全然わかってなさそうな表情で言った。



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