京太郎「俺たちの……」マホ「可能性……?」
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81: ◆3em28n6/NM[saga]
2016/12/23(金) 20:07:22.58 ID:XqFL71BI0
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東三局ニ本場

咲(一緒だ……あの時と……!)

衣(親)48800
和(南)28200
京太郎(西)0
一(北)23000

思い出す、あの夜の事を。

『塵芥共 点数を見よ』

  風越女子 0

『汝等に生路無し!』

咲(打点を下げて、相手の点数をゼロに……!)

無論、この対局のルールでも0点ジャストならハコシタにはならない。

優希「……うわ、またあれやってるじょ」

咲「……優希ちゃん」

いつの間にか、その卓の周りに人が集まっていた。

まこ「咲、今来たんじゃが。この点数は……」

咲「ええ、衣ちゃんの調整です……」

久「じゃあやっぱり、大将戦の時と……?」

咲「……いえ、あの時と状況は似ていますが……決定的に違う点があります」

実際にその窮地を経験した咲には、すぐにその違いが分かった。

まこ「違い?」

咲「二位・三位とトップとの点差です。
あの時の私や加治木さんと違って、今の和ちゃん、国広さんは一回の和了で衣ちゃんを捲る事が出来る」

優希「あの時も、ダブル役満さえあればって話をしたじょ」

まこ「……つまり、和や国広さんに取っては、あの時のお前さん程に切羽詰まった状況ではないんじゃな?」

咲「……ええ。その二人に取っては、ですがね」

ハッ、と久が息を飲む。

久「そっか……!逆に須賀君に取っては……!」

咲「……そう、あの時の池田さんと違って、トップ以外の二人の和了でも飛ぶ可能性が有る……」

つまり、華菜よりも更に死に近い位置に、京太郎は生かされていた。

咲(大将の池田さんには、チームの勝敗が委ねられていた。そのプレッシャーは私も知ってるけど……)

京太郎「……」

死人のような目で、配牌を茫然と眺める京太郎。

咲(責任とか義務とか……そういうのとは違う、純粋なプレッシャーは、今の京ちゃんも相当大きい……!)

京太郎に掛かる重圧を思い、咲は静かに息をついた。


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