京太郎「俺たちの……」マホ「可能性……?」
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40: ◆3em28n6/NM[sage saga]
2016/12/20(火) 00:51:04.15 ID:smn9Zex90
和「……では、話を少し変えましょう。
須賀君が和了った局が、一局有りましたね」

京太郎「あ、あぁ……マホちゃんが加カンした局だな」

和「あの時、須賀君は一度和了りを見逃していましたね?」

京太郎「……ああ」

和「部長が出した当たり牌……それを見逃したのは、安目だったから。違いますか?」

京太郎「いや、違わない。……それが?」

和「……私は、つい最近まで、あなたを初心者だと思っていました。
そのあなたが、期待値を計算して和了りを見逃した……正直、驚きましたよ」

京太郎「……もしかして、俺誉められてる?」

和「安心して下さい。これから怒りますから」

京太郎「……」

和「思えば、須賀君は最近振り込むことも減りました。チョンボもしなくなりましたし、牌を切るまでの思考時間も短くなりました。
今の須賀君は初心者ではなく、中級者と言った方が適当でしょう」

和「――それだけに、あの振り込みは納得出来ません。あなたの手牌は確認しました。
現物の北を抱えて、危険牌の七索を切った。……ボーっとしていたとしても、あり得ない手です。」

京太郎「……うん。和の言う通りだ。俺は、マホちゃんの親リーに、差し込んだ……」

和「何故そんなことを?」

京太郎「……それは……」

和「どんな理由が有って?あの卓で打っていた人、全員をバカにするような真似を……!」

京太郎(馬鹿に……?)

京太郎「――あぁ、そうか。俺がした事は……そういう事に、なるのか……」

和「……わかりましたか?」

京太郎(一位を死守しようとする人も、それを捲ろうとしている奴も、自分の力でトップになろうとしている子も――。
俺は、全部纏めて馬鹿にしたのか)

京太郎「……なぁ和。俺、次は本気で打つから」

和「……そうして下さい。本気でやらなければ……明後日の合宿、意味が有りませんから」

京太郎「……」

和「……帰りましょうか」

京太郎「もう暗くなったし、送って行くぞ」

和「はい、よろしくお願いします」


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