勇者「救いたければ手を汚せ」 
1- 20
88:名無しNIPPER[saga]
2016/11/27(日) 00:25:35.26 ID:FHyQmHZuO

「そろそろだ。陣が起動する」

術式起動の影響か、街全体が僅かに揺れる。

地面に刻まれた陣が淡く浮かび上がり、ぐるりぐるりと回転し始めた。


「……ゆうしゃ、お父さんとお母さんは?」

「母さんは、父さんと一緒に後から来るって言ってたろ?」


何も言えずにいた勇者を見て、彼を困らせるわけにはいかないと、少年が口を開いた。

兄として男として、強がるならここしかない。ここは、勇者に頼るわけにいかない。

再び泣きそうになる妹を宥め、どんと胸を叩き、俺がいるから大丈夫だと笑って見せる。

釣られて泣き出しそうになるのをぐっと堪えながら、いつもの兄を演じてみせた。

これが、少年に出来る精一杯のこと。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
674Res/446.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice