勇者「救いたければ手を汚せ」 
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241:名無しNIPPER[saga]
2016/12/21(水) 02:23:26.97 ID:3nLW6oL9O

「はぁっ、はぁっ」

気付けば走り出していた。

生きたいとか死になくないとかではなくて、単純に目の前の怪物が許せなかったから。

そう思っているのは、きっと私だけじゃない。

意味も理由もなく、ただただ理不尽に、次々と『誰かの』命が奪われていく。

(違う。『誰か』じゃなかった)

助けられたことで、それが自分とは関係ない出来事だと思っていたけれど違った。

奪われたのは、遠い地に住む見ず知らずの誰かではない。

触れ合える程に近い場所にいる、私の大事な人だった。



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