【ラブライブ!】スクールアイドルを始めるらしい
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78: ◆XxLp/boApQ[sage saga]
2016/11/26(土) 01:06:37.76 ID:uKyLoVp1O
芽衣「深羽ってアイドル向きだと思って。そのスカウトも兼ねてね」
深羽「節穴か」
芽衣「ふしっ!? そ、そんなこと言われると思わなかった!」
晴香「ぷ、ぷふっ……」
芽衣「そこー、笑わない」
晴香のツインテールの片方を引っ張る芽衣。今度は彼女が『ご、ごめんなさい』と謝る。
アイドル……私がアイドル向き。
……ないな。
深羽「私はこんなだけど、どこにアイドル要素が?」
芽衣「あると思うけど。そのスタイルと、もう私たち深羽と違和感なく話せてるし」
『スタイル』のところで胸見ながら苦い顔しなくとも……。彼女の私への嫌悪感の原因が分かってきた。
晴香「そういえば……。なんでだろう」
芽衣「親しみやすいっていうか……人が良さそうなのが分かるっていうか……とにかく」
正座からすっと立ち上がり、芽衣が私を見下ろす。彼女はいそいそと手を服で拭き髪を整えると、私へ手を差し出した。
芽衣「深羽、私と一緒にラブライブを目指さない?」
ラブライブ。スクールアイドルたちの全国大会。とても現実味がある話ではない。
でも私は私へ手を伸ばす彼女の姿に強い動揺を覚えていた。
私がアイドルに。私をアイドルに。
私へ手を差し出してくれる人がいる。
ドキドキと胸が高鳴った。
こんなこと初めてだった。緊張で震える手。目の前の彼女の手をとる。簡単なはずのそれに何秒も時間をかけて私は手を握る。
温かい手。触れているとすごく安心したのを今も覚えている。
優しく頷く彼女へ私はなんとか声を絞り出し、告げた。
深羽「け……見学から」
芽衣と晴香が同時にずっこけた。
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