【ラブライブ!】スクールアイドルを始めるらしい
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110: ◆XxLp/boApQ[saga ]
2016/12/12(月) 01:27:45.28 ID:RAyQoz8p0
【4月】
輝きに憧れてステージを目指した。
まばゆい光に目を細め、切れる息を気にせずにただひらすら進んだ。
その結果がどうあれ後悔することはない。
……私は、そう思っていた。
律華「……」
夜のお店番はいつも退屈だ。私は深く息を吐いた。
このご時世に銭湯などやっている私の実家は、物珍しさもあってそれなりに盛況している。
けれど夕飯時を過ぎた今お客さんはまばら。レトロチックな、壁も床も家具も木で統一された店内は無人無音。閉店間際なのもあるだろうが……正直暇ではある。
こうして番頭台で本を読んでいても咎めたり声をかけたりする人なんていない。
律華「暇ぁ……」
眠気を感じ、欠伸しながら本を閉じる。口を大きく開けて顔を上げ――
つかさ「や、こんばんは」
知らずの内に立っている見知った顔に咳き込む。
つかさ「おお、珍しく大きめなリアクション」
律華「ちょっとびっくりして……。どーしたの? 牛乳?」
女湯の番頭台の前に立ち、楽しげにしているつかさ。
彼女の後ろ、脱衣場の左右に並ぶ棚には誰の荷物もなくお客さんがいないことがすぐ分かった。
……良かった。こんな無防備なところを知り合いじゃない誰かに観られたら恥ずかしい。
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