怜「おーん?なんだか不思議な未来が見えるわぁ」
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603:名無しNIPPER
2016/11/19(土) 18:23:17.02 ID:3o7/zMwaO

●02 【ビール注ぎの技術が生きた瞬間】

P(数日後、あの“妙ちきりんなカッコしたエキストラ”と俺は、
  なぜか事務所近くの居酒屋でサシ飲みしていた)



心「なんでだよー! 普通あの場面で名刺を渡されたら採用だと思うだろー!?」
P「んなワケない。そもそも名刺持ってるからってアポなしで押しかける奴がいるか」



P(エキストラは佐藤心――しゅがーはぁと、と名乗って、うちの事務所の前で騒いで、
  通行人から奇異の目で見られていた。警備員がつまみ出そうとしたところ、
  俺の名刺を持っていたので、俺のところにお鉢が回ってきたのだ)



P「というか、よくうちの事務所前で騒ぐ勇気があったな。けっこうデカいビルだったろ。
  一応うちのプロダクションって、765、961や西園寺の向こうを張る大手なんだが。
  門前で騒いでるって聞いたから、最初はヤクザの回し者かと思った」
心「ヤクザ扱いとか殴るぞ☆ はぁとは後が無いからなりふり構ってられないんだよ☆」



P(最初は適当にあしらおうと思ったのだが、心の異様に高いテンションに丸め込まれて、
  俺は早めに上がった仕事のあと、心と近くの安居酒屋で卓を囲んでいた)

P「……まぁ、酒が飲める年でデビューもデキてないってのは、やばいな」
心「どきんっ☆ ぷ、プロデューサー、そんなコトは気にせず――ささ、まずはビールを一献……」
P「お、注ぎ方が手慣れて……もしかして、佐藤さんはそういうご職業ですか」
心「気にするな気にするな☆」



P(俺は心に酒を勧められ、うまうまと酔わされ、どうせ二度と会うことはないと思ってた油断もあって、
  心相手に愚痴の独演会を開いてしまった)



P「名刺渡しちまったから、お察しかも知れないが……俺の妹、“あの”アイドル兼プロデューサーでなぁ。
  俺もプロデューサーだが、あいつのほうが稼ぎいいから、同じ身内の事務所にいる俺は肩身が狭くて」
心「あー……出来のいい年下の兄弟って、プレッシャーだよねぇ……」

P「最初は、自分の実力を知らしめてやろうと思って、あえてコネを使わなかったんだが……まぁ、ダメだな」
心「やっぱり、芸能界はコネがなきゃダメなの?」

P「仕事を発注する側の立場になれば分かる。公募オーデとか面倒だろうが」
心「気心の知れた人がいて、そっちに頼んで済むなら、担当としては楽で無難だよねぇ……」



心「じゃあ、はぁとにもアイドルチャーンスあるよねっ☆ はぁと、裏工作でもなんでもするぞ☆」
P「なんでも――じゃあ、俺と寝てみるか? 一発ヤラせろよ」



P(翌日――)



みーちゃん「うわっプロデューサー、そのケガはヤクザにでも絡まれたの? さすがは御曹司だね」
モバP「うるせぇ、見るんじゃねぇよ」
みーちゃん「顔を包帯で隠しても不細工は不細工だよ」




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