志希「それじゃあ、アタシがギフテッドじゃなくなった話でもしよっか」
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71:名無しNIPPER[saga]
2017/01/14(土) 22:17:04.46 ID:Rj1CmDYx0

息を切らしてラボの前までやって来たアタシは、胸に手を置いていちどだけ深呼吸をした。
無理もないけど、扉にはDANGERと書かれた黄色いテープが張り巡らされていたね。

才能消失事件のすぐ後にアタシ自身が起こしたボヤ騒ぎのせいで封鎖されちゃったわけだけれども、合いカギをあらかじめ作っていたアタシにとって、その部屋に忍び込むことは造作もなかった。

がちゃり、という金属音が静かに廊下にひびくと、そろそろと息を潜ませて部屋の中へ足を踏み入れた。

室内には、薬品の入り混じったにおいが立ち込めていた。
おもわず顔を顰めると、そのままぐるりと視線を泳がせた。
目に止まったのは、雑多に積まれた論文の山だった。

アタシはなにかに取りつかれたかのように、そこに駆け寄って、それらすべてをバサバサと床に投げ出した。

お目当てのものは、思いのほか、あっという間に見つかった。

資料の中に隠されていたのは、ピルケースと、一冊の実験ノートだった。




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