季節走り 心はいつまでも (モバマス)(輿水幸子)
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16: ◆MhRo2YnWE.V/[saga]
2016/09/29(木) 14:59:27.27 ID:4gwQuLZH0
「そういう冗談はあまりよくない気がする」

「そうですか? 硬いところ、変わってないですね」

 ……もう幸子はアイドルじゃないんだし。恋愛関係に敏感になってしまうのも職業病か。
 実際、今の担当アイドルがそういう事情を抱えてしまったらどうしようか、とはいつも思う。自重を呼びかけても、完璧にはいかない。人間だから当然なのだ。
 そういう意味では幸子は楽だったな。自分のカワイイに一生懸命な様子で、そういう気配は微塵もなかった。
 今も多分、ない。
 ……いや、俺は別にそこに思うところはない。本人がよいならよいことだ。うん。
 我ながら下世話なことを考えていると、幸子が思い出したように呟いた。

「そういえば、車のことですけど」

「……ん?」

 車の話? 幸子がそんな話題を持ち出すのは珍しい。車に興味を持つ年頃か。
 と思っていたら、全く予想外の話が出てくる。

「私と一緒に新しいものを買いませんか」

「……何言ってんだ? 冗談かな」

 常識的に考えたらジョークだよな。なんだか当然のように普通の顔で言いだしたからびっくりした。
 ところが、幸子はどうも真面目な顔のまま、真面目な話題として切り出したつもりらしかった。


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