732:名無しNIPPER[saga]
2021/07/08(木) 05:43:10.72 ID:FpoEiwS80
オーンスタイン「カアス!?あやつが…!?」
クリスタルボウイ「ようやく気付いたか。その通り、あの器を作ったのはヤツら世界蛇だ」
クリスタルボウイ「俺が器を作ってしまえば、なんらかの不可抗力で俺が神々を食い損ねた場合に何かと都合が悪いが、かといって貴様ら神々に器を作らせるわけにもいかん。計画に余計な手間が増える」
クリスタルボウイ「だが竜から生まれ、闇へと流れて蛇となった世界蛇が、器を作ったとなれば話は別だ。俺の企みが貴様ら神々にバレたところで、俺の秘密兵器である器の真の力は明かされることは無く、神々が世界の蛇を探ろうにも、世界の蛇はフラムトを除く全てが闇の勢力下にある。神々が闇に触れられぬとなれば、こちらはフラムトだけを騙すだけで事足りる」
クリスタルボウイ「俺の記憶にも存在しない器だったおかげで、探し出すのに一苦労したが、それも保険と思えば安いものだ」
クリスタルボウイ「しかし実に滑稽だったぞ!フラムトは最後まで、火と光が人間を、そして神々を導くと信じて死んでいったわ!」
グウィンドリン「クリスタルボウイ…貴様……父上の友たるフラムトをも、その手にかけたというのか!」
クリスタルボウイ「安心しろ、俺はまだまだ手にかける。手広く仕事をするのは慣れているからな」
クリスタルボウイが挑発していることなど、グウィンドリンには分かっていた。
だが父グウィンの遺した、故意には行われなかったであろう裏切りと、フラムトの死。それらを嘲笑う者の存在を、グウィンドリンはこの瞬間だけは許すことができなかった。
グウィンドリンはクリスタルボウイに杖を向け、ソウルの大光球を放とうとしたが、蒼く輝くその杖をコブラに制された。
グウィンドリン「コブラ!なにを…!」
コブラ「やめときな。ジークとビアトリスもこっちに来てくれ。小休止さ」
口惜しくも杖を下げたグウィンドリンの元へ、ジークマイヤーとビアトリスが合流し、コブラの一行は一箇所に集まった。
それを見下ろすクリスタルボウイと、コブラ一行を正面に見据えて立っている仮面の悪霊に、攻撃の意思は無い。
子の仮面は倒しきれぬ相手に斬りかかるほど愚かではなく、クリスタルボウイにとっては、今のコブラは金鉱である。
光がより強まる時、闇もまた強まる。今殺すには惜しいのだ。
コブラ「らしくないなクリスタルボウイ!耳寄り情報で時間稼ぎなんて、まるでセールスマンみたいだぜ!」
クリスタルボウイ「フッ、慣れないことはするものじゃ無いな」
クリスタルボウイ「だが、時間を稼いでいるのは貴様も同じだろう」
コブラ「大当たり」ニッ
コブラ「今だ!レディ!」
コブラが腕時計に号令をかけると、縦穴の上奧、まさにこの大空間の唯一の物理的出入り口から、閃光が走った。
突然の輝きに、コブラ以外の全ての者が頭上を見上げようとした。
しかし、輝きは彼らに見上げることを許さぬほどに眩く、そして破壊的だった。
子の仮面「あ」
ドゴゴアアァーーッ!!!
ビアトリス「うわぁっ!」
ジークマイヤー「ぬおおっ!?こ、これは!?」
グウィンドリン「くっ…!」
縦穴の幅を広げ、クリスタルボウイに直撃したエネルギーの奔流は凄まじく。
クリスタルボウイに降り注いだ光は、強大な暴風と熱を伴っており、クリスタルボウイの近くにいた仮面の悪霊を蒸発させた。
コブラの一行は、雷の使い手たるオーンスタインさえも含めて、輝きにひるみ、暴風に飛ばされまいと身を伏せた。
その一向に向けて、爆風に吹き飛ばされたパッチが転がり込んだが、あまりの輝きの強さに、誰一人としてそのことには気付かないようだった。
そして輝きが収まり、辺りが砂埃に包まれている時に…
ゴワァァーーッ!!!
その砂埃を巻き上げて吹き飛ばし、タートル号は舞い降りた。
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