【スペース・コブラ】古い王の地、ロードラン
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498:名無しNIPPER[saga]
2018/10/21(日) 23:06:28.47 ID:okyFMchY0
コブラは立ち止まり、二体の黄金鎧を見つめる。
地に降りた獅子面の騎士は、大鎚を持つ者と比べ小さいが、それでもコブラと比べ頭五つ分は身長が高い。




竜狩りオーンスタイン「………」




それほどの巨体でありながら、獅子面騎士の手脚の長さや頭部の大きさに、歪みは見えない。
まるで絵に描いた理想的人体に鎧を着せ、スケールをそのまま大きくしたかのようなその体躯を、コブラは警戒した。
大鎚を持つ金山よりも。


ジークマイヤー「に、二体とは……」

コブラ「こっちは四人で来てるんだ。向こうだって数は揃えるだろ」


ジークマイヤーの戦慄した独り言に答えたコブラもまた、背中に冷たい風を感じている。
不死達はもはや引き返せぬという状況を受け入れ、霧から離れた。
レディはフランベルジュを両手に握り、正面に構えると、コブラに続き歩を進める。

ザッ…

コブラ「!」

不意に、金獅子の騎士が伏せた。
石床に片膝をつく祈りのようなその姿勢に、コブラは一瞬戸惑い、不死達は数瞬呆けた。
だが、殺気に脳を突かれたコブラには、既に金獅子の騎士の構えが完了している事が伝わっていた。


シュン!!!


レディ「っ!?」


金獅子の騎士が消えると同時に、特大剣に手を掛けていたコブラの姿も消え…


コブラ「ぶっ!」バフォン!


次の瞬間、再び姿を現したコブラは石床から離れて飛翔し、硬化した霧に叩きつけられていた。
霧から離れていた二人の不死は巻き添えを食わなかったが、何が起きたかを全く把握していない。


シュザッ!!


コブラが石床に落下すると同時に、空中から姿を現した金獅子の騎士は、右手の槍を背面に掲げた短距離走者の走り出しのような姿勢で着地。
再出現時の勢いを殺しながら、石床の上を長く滑った。


ジークマイヤー「な…なんだ今のは!?今の見たか!?」

ビアトリス「いや…何も…」

レディ「コブラ!?今、あなた、何をされたの…!?」

コブラ「や…ヤツから目を離すな…」ゴホッ



スッ…



金獅子の騎士が姿勢を直し、コブラ達一行に十字槍の槍先を向けると…


ドズーーン!!!


大鎚を握る者が、大広間を揺するほどの力で石床を蹴った。


ドズン!! ドズン!! ドズン!! ドズン!!


広間の石床を軋ませて突進するそれは、頭上高く大鎚を振り上げている。
コブラは特大剣を支えに立ち上がるが、その脳天に向けて、既に破城槌は振り下ろされていた。


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