494:名無しNIPPER[saga]
2018/10/20(土) 23:48:55.86 ID:q3PX0KLY0
コブラ「おはようさーん!」チャキッ
銀騎士「!」
ドウドウドウーーッ!!
曲がり角から飛び出したコブラは、右手に持つマグナムを連射した。
額と胸と腹を続けざまに撃たれ、銀鎧に身を包む騎士は大きく体勢を崩す。
ジークマイヤー「ふんおー!」ガヅーーン!!
勝機に応じて、空かさず駆けたジークマイヤーが振り下ろしたツヴァイヘンダーは、銀騎士の胴鎧を袈裟懸けに凹ませた。
凹みには亀裂が入り、亀裂からはソウルが吹き上がって、銀騎士を空の鎧へと変えて消えた。
ジークマイヤー「はっはっは!やはり他愛も無い!神の兵と思い勇んで臨んだが、どれも手応えが無いな!」
ビアトリス「調子の良いことを言うな。コブラの“まぐなむ”が強力だからこそ通じる戦法だぞ。私の魔法は限りがあるうえに、連射がきかないからな」
レディ「強力ですって。やっぱり私の言ったとおり、中々使えるでしょ?」
コブラ「そうは言ってもなぁ。これくらいの相手、本来のコイツなら一発で三人は倒せるぜ」
コブラ「海賊コブラともあろう男が、弾の温存に精を出すとは…貧乏はツライね」トホホ
ローガンの無事を信じつつ、コブラ達一行はアノール・ロンド城内を篝火求めてさまよっていた。
真鍮鎧の騎士が守る篝火に戻る事もコブラは一度考えた。しかしその帰路は落下死の危険を伴う石橋一本に限定されており、しかも途中には奇襲に適したリフトが二箇所もある。
そこを通るくらいなら、狭い通路と個室が複雑に絡み合う城内を歩く方が、安全であると考えたのだ。
迷路のような構造は仮面の騎士と遭遇する可能性を減らし、狭い通路は敵対者への集中攻撃を促す。
一行の前に敵対者が立とうものなら、其の者はビアトリスとコブラの集中砲火と、レディとジークマイヤーの怪力による剣勢を受け、瞬時に鏖殺された。
大弓を持つ騎士も、槍と盾を構える騎士も…
コブラ「おっ、宝箱か。さてさて神のお宝はどんなものか…」フフフ…
ミミック「………」ガパッ
コブラ「おわーっ!?」ガシッ
ビアトリス「ミミックだ!神々に追われたとされる者がなぜここに!?」
ジークマイヤー「コブラ!そのまま押さえつけていろ!叩きのめしてやる!」
レディ「箱を斬ってはダメよ!コブラに当たるわ!手脚を斬らないと!」
バコッ!グシャッ!バキッ!ズバーッ!
ミミックも、この戦法の前には容易く屈した。
無論ミミックに限り、挟まれる者に常人を超える反射神経と膂力が要求されたが、その唯一の弱点も克服されている。
少なくとも、ミミックの咬合力は区画閉鎖用のシャッターに比べ、貧弱であった。
一行はそのまま、現れる敵対者を蹴散らし、城内を歩き回り…
ジークマイヤー「やったぞ!篝火だ!」
遂に目的の灯りを見つけた。
コブラ「床に薪を置いて燃やしてるのか…こいつを置いた奴は暖炉が見えなかったのか?」
ビアトリス「廃墟の暖炉に、煙など出るはずもない火をくべる者もいないだろう。篝火が燃えるのに、空気も空間も要らん」
ビアトリス「それほどまでに、この城は打ち捨てられて時が経っているという事だ。貴公の読み通りだな」
レディ「どうジーク?篝火は使えるかしら」
ジークマイヤー「うむ、火は弱いが、エスト瓶五口分くらいなら何とかなるだろう」
レディ「だそうよ?」
コブラ「そいつは結構。俺としちゃ探索もしてみたいが、回復手段が弱いんなら話は別だ。道草はやめて本道に戻るとするか」
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