【スペース・コブラ】古い王の地、ロードラン
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470:名無しNIPPER[saga ]
2018/09/01(土) 05:35:18.35 ID:wFMbrVco0
母の仮面「いや、拾わないね」カラーン…

コブラ「なに?」


ダッ!


再び、仮面の騎士は駆けた。
愛刀の残骸を躊躇なく捨てた騎士の右手には、何処から取り出したのか、蛇人の使っていた大剣が握られている。

ドウドウーッ!!

その騎士を追うように、コブラのサイコガンは唸りを上げて二発のサイコエネルギーを撃ち放つ。
だが、そのエネルギーを仮面の騎士はすり抜けるが如くに回避した。

ドウーッ!!

続けて3発、いや4発目のサイコエネルギーをコブラは放つが…

シュババッ!!

それすらも、仮面の騎士は前転跳びによって回避した。
前転による回避はやはりコブラへの接近も兼ねており…

シューッ!

回転する勢いそのままに、仮面の騎士は蛇人の大剣を袈裟懸けに振り下ろす。



バシーッ!

母の仮面「なにっ!?」



だが蛇人の大剣は、指相撲をするかのような形に整えられた、コブラの右掌に捕獲された。
コブラの親指と丸めた人差し指は、大剣を捻らんばかりに締め付ける。


母の仮面「白刃取りだと…そんなバカな…」

コブラ「為せば成るのさ。コトワザを知らんのか?」


ザザッ!


コブラに大剣を封じられた仮面の騎士は、奪われた大剣をそのままに後退し、両手で盾を持ち、構える。


母の仮面「何故だ…お前は何故剣を持たぬ方が強い…」

コブラ「性に合わないからだ。剣に振り回されるタイプでね」

母の仮面「ふん…このタヌキめが…」


仮面の騎士の盾の裏には、二本の短剣が隠されている。
盗賊の短刀と呼ばれるそれらには、一方には魔力が、一方には炎が込められていた。
それら二つを隠した盾でコブラに体当たりを浴びせ、怯んだところに二刀を差し込むという戦略には、決定的な隙がコブラに生まれなければならない。
だが、その隙というのも、わざわざ見定める必要は無かった。

コブラ「さぁどうしたい!さっさと来ないとこっちから行くぞ!」

蛇人の大剣を右手に正しく持ち直し、強がりを言ってはいるが、コブラの顔は青ざめつつある。
内臓の損傷によるものか、出血によるものか、はたまた単なる疲労なのか、原因などは騎士にとってはどうでもよかった。
そこに駄目押しのひと刺しさえ出来れば、それで良かったのである。

母の仮面「………」ササッ

コブラ「!」

ほんの一瞬、仮面の騎士は盾から右手を出し、杖を構えた。
ソウルの槍を警戒し、コブラはサイコガンを構えようと、右手に握った大剣を落とした。
その大剣が空中を落下し始めると同時に、仮面の騎士も駆け…


母の仮面「!」


気づいた。
コブラが左手の呪物を使うために、大剣を放棄したわけではないという事に。



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