451:名無しNIPPER[saga ]
2018/08/26(日) 16:34:56.49 ID:GGyY+NXj0
ガギギィーン…
ジークマイヤー「む!今のは合図か?」
ビアトリス「いや、合図をするなら普通は声を上げるが……」
ビアトリス「………」
ビアトリス「…敵に見つかった!」ダッ!
コブラの危機を察したビアトリスは、降り階段を駆け下り始めた。
ジークマイヤーも即座に意を決し、彼女の後を追う。
ローガン「………」
しかしローガンは動かなかった。
考えに耽っている訳でも無い。彼の意識は確かに現実へと向けられている。
だが、ローガンは仲間の後を追わなかった。
ロートレク「いいぞ。そのまま抑えておけ」
身動きの取れないコブラへ、ショーテルを持ったロートレクが近づく。
コブラの背中は無防備。守るものは何もない。
タン!
仮面巨人「おっ」グン!!
防御や回避が不可能な状況であることを悟ったコブラは、クレイモア使いの膂力に身を任せ、背後に跳躍した。
圧倒的な力に押し出され、コブラは投げ槍の如くロートレクへ向け飛翔し、特大剣を振るう。
ロートレク「ふん」ササッ
コブラの振るった特大剣は、屈んだロートレクの頭上を飛び越し…
ガアァーーン!! ガリガリガリ…
コブラごと石床にぶち当たり、人一人の身長分ほど滑り、止まった。
そして床に伏せった特大剣をコブラは持ち上げ、肩に乗せつつ、いつでも動けるよう体勢をとった。
巨人仮面「良いな……力もあり、素早い。指輪は何をつけている?」
コブラ「へっ…へへへ…そんなこと聞いてどうするんだ?結婚でも申し込む気か?」
ロートレク「クックック…息を荒げてもまだ言うか。関心するぜ」
ロートレクがコブラの挑発に苛立つ中、ビアトリスとジークマイヤーは階段を降りきり、柱の陰に隠れた。
そして、ビアトリスは目立つ三角帽子を脱ぐと、顔だけを出して大広間を覗き見…
ビアトリス「!!!」
金の鎧を纏った曲剣使いと、仮面を被った、重鎧の大剣使いの後ろ姿を発見して、また柱に隠れた。
ビアトリス「………」フゥー…
ジークマイヤー「どうした?何が見えた?」
ビアトリス「曲剣を持った騎士が一人と、仮面の悪霊がいる」
ジークマイヤー「!!?」
ビアトリス「コブラが合図を出せないはずだ…相手が悪すぎる…」
ジークマイヤー「ど、どうする?…このまま我らが隠れていては、コブラと言えど…」
ビアトリス「分かっているさ。分かってはいるが…しかし……」
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