447:名無しNIPPER[saga ]
2018/08/25(土) 23:55:17.05 ID:qGKJrpn90
コブラ(鱗無し?どこかで聞いたことがあるぞ)
コブラ(しかし、どこで聞いた?太陽の光の王と、関わりがあったような……)
レディ「そう……話を戻すけれど、この傷、治りそう?」
巨人の鍛冶屋「多分 かんたん」
レディ「あら、本当?」
巨人の鍛冶屋「エアダイス様のボウガン 竜狩り様の槍 全部なおした」
巨人の鍛冶屋「雷 染み込ませるのと 同じ」
巨人の鍛冶屋「なおすの 得意」
レディ「そう。それならお願いするわ」
巨人の鍛冶屋「ソウル 持ってる?」
レディ「ええ、あるわ。ちょっと待ってて」
巨人に促され、レディは巨人に向き直り、左手を差し出す。
そして鍛冶屋のアンドレイの言葉の通りに、レディは自分が倒してきた敵対者に思いを馳せた。
すると彼女の左掌から、煙とも光ともつかないものが現れた。
巨人の鍛冶屋「持ってるなら いい」
レディが示したソウルを一目見ると、巨人は木槌を置いて、代わりに壁の隅に置いてあった麻袋を握り…
ガシャララッ
袋を逆さまにして、床に大小様々な鍛治道具を落とした。
大きいものは単純な小槌や鋏などだが、小さいものは並みの人間にさえ扱えないような細さと小ささを備えている。
更には、粗雑な並べ方からして、強度も確かなようだった。
巨人の鍛冶屋「楔石 いるかも」
レディ「楔石って……あの文字の刻んである石のことよね?」
コブラ「それなら俺が持ってるぜ。レディの怪我が治せるならいくら使って構わない」ジャラッ
巨人「 お〜 」
コブラがポケットから出した石を巨人は受け取ると、それらを金床に並べた。
そしてレディの掌からソウルを掬い取り、特に小さな鍛治道具を摘まんだ。
巨人の鍛冶屋「まず 背中」
巨人の鍛冶屋「それから 腕」
巨人の鍛冶屋「少し 時間かかる」
レディ「だそうよ?私は後で行くから、コブラは先に行っててちょうだい。貴方は不死じゃないんだから、眠くなる前にカタをつけていなきゃ」
コブラ「ああ、じゃあお言葉に甘えて」
ビアトリス「ほ、本当に置いていくのか?誰か付いててやった方が…」
コブラ「レディなら心配いらない。悪い男の扱いには慣れてるさ」
ビアトリス「そういう問題では…」
ジークマイヤー「まま、いいではないか。こんな狭いところに固まったままというのも奇襲に弱い。先に行こう」
ビアトリス「………」
ジークマイヤーの後押しもあり、ビアトリスは渋々、先に進むと決めたコブラに付いていく事にした。
ローガンも、ビアトリスとは違う意味で内心二の足を踏んでいたが、短い熟考の末、巨人の仕事場から立ち去る事に決めた。
目の前で展開されるであろう神秘と、先に待ち受けるであろう更なる神秘を天秤に掛け、ローガン後者を選んだのだ。
やはり、より想像ができず、正体の分からぬ物に、結局のところ探求者は惹かれるのだった。
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