445:名無しNIPPER[saga ]
2018/08/25(土) 20:45:33.51 ID:qGKJrpn90
レディ「ちょっと良いかしら?あなたに仕事を頼みたいのだけれど」
一行の最前列に出て、巨人に触れられるくらいの距離にレディは立った。
巨人は剣を打つのをやめると、レディに顔を近づけ、小首を傾げる。
巨人の鍛冶屋「 あんた 変わってる」
巨人の鍛冶屋「陰の太陽様の まぼろし そっくり」
巨人の鍛冶屋「でも 違う」
ローガン「陰の太陽の幻……陰の太陽…?」
コブラ「謎が増える一方だなぁ。指輪物語読んでる気分だぜ」
ビアトリス「なんだそれは?」
レディ「その陰の太陽様の幻って、なんなのかしら?」
巨人の鍛冶屋「アノールロンド 守ってる 騎士様」
巨人「本当の騎士様じゃない」
コブラ「つまりあの巨人の騎士は幻で、そいつらを操っているのが陰の太陽様ってことか?」
ジークマイヤー「では、私は幻に斬られたのか…?」
ローガン「うむ、恐らく。しかし触れることのできる幻を作るなど、只者ではない。あれらにはソウルまで込められていた」
コブラ「神の御業ってやつか。しかしレディと似てるって事は…」
ローガン「幻によって実体を作り、それにソウルを注いで動かしておるのだろう。人の使う魔法や奇跡とは、根本から異なるようだ」
ローガン「まったく。驚くべきはコブラ、君の世界の技術だよ。考えるだに恐ろしい」
コブラ「なぁに、慣れれば便利なもんさ」
レディ「じゃあ、その陰の太陽様っていうのは、何者なの?」
巨人の鍛冶屋「ん〜 ん〜 」
レディ「………」
巨人の鍛冶屋「…偉大 …言いづらい むずかしい」
巨人の鍛冶屋「喋るの 疲れる…」
レディ(これ以上は聞き出せないみたいね…)
レディ「分かったわ。手間を取らせてごめんなさい。仕事の話に戻るわね」
レディ「これなんだけれど」
レディは巨人に背を向けて、しゃがみこんだ。
巨人の眼にレディの背中に出来た穿ち傷と、熱で歪んだ右手が映る。
コブラこそレディに対し全幅の信頼を寄せてはいたが、不死達はレディの行いに戸惑い、無謀ではないかと、心中巨人を訝しんだ。
レディ「どうかしら?」
巨人の鍛冶屋「 ん〜〜… 」
巨人の鍛冶屋「 公爵様 お前 作った?」
レディ「? いいえ、私は別の世界から来たの。その公爵様ってどんな人?」
巨人「人 違う 公爵様は うろこなしの 智慧あるお方」
巨人「キラキラ てかてか なんでも作る 他は知らない」
レディ(鱗無し……確かに人間では無さそうね)
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