【スペース・コブラ】古い王の地、ロードラン
1- 20
440:名無しNIPPER[saga ]
2018/08/23(木) 22:42:26.55 ID:2alb/vH10
ビアトリス「うーん……」


ビアトリスは、杖で門をひと撫でしては考え込み、ふた撫でしては腕を組む。
門に手を着け、レディは彫刻の隙間をまさぐる。


ビアトリス「駄目だな。堅く閉ざされている。だが魔力による封印ではなさそうだ」

ビアトリス「そっちは?」

レディ「こっちもダメね。押しても引いてもビクともしないし、鍵穴も見当たらないわ」

ビアトリス「そうか…」

コブラ「急がば回れって事もあるぜ。あれを見ろ」


コブラが指差す方向、正門を正面に見て左手に、金属製の格子扉が備えられた塀が見えた。
格子扉の向こうの奥には、レッサーデーモンが伏せっている。


ジークマイヤー「正門のすぐ横にあのような貧弱な門を置くとは……便利ではあるが、防衛には不向きであるな」

ビアトリス「どうだろうな……そもそも攻められる事など無いという、自負とも思えるが…」

コブラ「どうせ魔法で開かないようになってるんだろう。飛び越えちまえば関係無いがな」スッ


パシュン! カキン!


射出されたワイヤーフックは塀の上部に刺さり、コブラを牽引した。
塀の壁に脚をついたコブラは、ワイヤーを手にロッククライミングの要領で塀を登り、頭頂部に立つと、デーモンに呼びかけた。


コブラ「ヘイタクシー!観光で5名だ」

レッサーデーモン「ギョワワッ!」サッ

コブラ「おろっ?」


一度レッサーデーモンに世話になっていたコブラは、彼らが旅に協力する種族であると思い込んでいた。
その思い込みが仇となった。
レッサーデーモンは仲間を呼び、骨の槍を構えた二体のデーモンに対して、コブラの反応は一瞬遅れた。


ビュン!

コブラ「おおっとっとぉ!」


しかし、反応が遅れたといっても、それは迅速な反撃が行えない程度の遅れである。
飛来したデーモンの雷をスレスレで躱すと、コブラは駄々をこねるように腕を振って、バランスを取った。


ビアトリス「雷!? デーモンにも神への信仰があるのか!?」

レディ「コブラ!これを!」ヒュッ!


コブラは、レディが投げたフランベルジェをキャッチすると…


バチィ!!


二投目の雷をそれで受け…


ブオォン!!

ドカカーーッ!!


背負った特大剣と共にフランベルジェを投擲し、二体のレッサーデーモンの頭を割った。
レッサーデーモンは巨人達と同様にソウルを噴くと、風に掻かれた砂山のように消えた。


コブラ「フゥー強烈だぜ……前のは踏み倒し扱いか」

レディ「大丈夫?」

コブラ「いいや、座禅を組んだあとみたいにビリビリくるぜ」フッ


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
776Res/935.37 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice