427:名無しNIPPER[saga ]
2018/08/13(月) 10:37:31.64 ID:rI7HlRjX0
コブラの合図とともに一行は各々回避行動に移る。
しかし、ガーゴイルが吐き出したのは火炎では無かった。
バリバリバリッ!!
ジークマイヤー「のぉ!?」バチィーン!
レディ「雷!?」バリリッ!
ガーゴイルの雷は石床を伝わり、各々が回避した先にまで広がり、皆を感電させた。
コブラ「へへへ…コイツはいっぱい食わされたな」ビリビリ…
ビアトリス「クッ…まさか雷とは…」ビリビリ…
ジークマイヤー「………」グッタリ
魔法を学び携える者は、雷を含めた、物理的衝撃に拠らない力に耐性がある衣服を着込む習慣を持ち、レディのエネルギー耐性は単純な電気如きにはビクともしない。
しかし、全身を高電導性金属で包んだジークマイヤーと、ほぼ生身と言って差し支えないコブラにとって、この雷は大きな痛手であった。
ローガン「タマネギ君……おや、気絶しておる」
コブラ「呑気なもんだな。ピクニックに来たわけじゃないんだぜ」
鐘のガーゴイル「グアアア!!」ブオーン!!
コブラ「ほーらおいでなすった!」サッ
ガギーーッ!!
しかし、痛手を被ったはずのコブラは、ガーゴイルに振り回されるハルバードを特大剣で受け止めた。
持って生まれた恐るべき自然治癒力が、コブラにそのような芸当を可能にさせていたのだった。
コブラ「今だレディーっ!」
ガーゴイルの動きがほんの数秒封じられている間に、レディは既にガーゴイルの背後に回り込んでいた。
ズガーッ!!
ガーゴイル「ゴエエッ!」
跳躍したレディが振るったフランベルジュに首を貫かれたガーゴイルは、レディを振り落とそうと頭を上下する。
しかし、アーマロイドの膂力で捻られたフランベルジュは、レディが振り落とされるより先に、ガーゴイルの首に出来た穴を押し広げ…
バゴォーーッ!!
首まわりの彫刻を粉々に破壊した。首を捩じ切られたガーゴイルからは魔力が消え、代わりにソウルが漏れ出てきた。
ガーゴイルは沈黙し、もげた頭からは兜が、崩れゆく両手からは盾とハルバードがそれぞれ落ちた。
ローガン「いやはや、まったく凄まじい体力だ。貴公を素早い鋼の体へと変えた術の体系を、是非とも知りたいものだ」
レディ「あら、鋼の体ですって。あなたのことじゃない?」
コブラ「俺のファンがまた増えたか。ペンがあるなら帽子にサインしてやるところだ」ニッ
ローガン「?…なんの話かね?」
ジークマイヤー「はっ!?」ガバッ
ビアトリス「一足遅れだ。もう終わったよ」
ジークマイヤー「!?……うむむ…面目無い」
ビアトリス「重鎧で雷を受けたんだ、生きてるだけでも幸運というものだよ」
ビアトリス(やれやれ、もうエストに出を出すことになるとは。先が思いやられるな…)
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