【スペース・コブラ】古い王の地、ロードラン
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384:誤字訂正[saga]
2018/04/22(日) 09:34:15.26 ID:9o7qSHwW0
爛れの放つ高熱が収まり、大空洞を満たしていた熱気はみるみる内に緩和されていった。
崖の下に広がる地面を流れた炎の川は、冷えて固まり、岩塊となった。
不死達の流した汗も温みを大きく失い、彼らの背中や脇を冷やしはじめる。


戦士「涼しくなってきたな…やっぱり暑さの原因はこいつか」フゥー

ラレンティウス「いや、原因の一つと見るべきじゃないか?今も熱気は感じるし、底の地面にも赤いひび割れが見える。他からも熱が来ているんだ」

ソラール「降りて行くべきなのかもな」

戦士「降りるって、あの溶岩溜まりだったところを行くのか?……確かに、他に行けそうな道は無さそうだけどよ…」


クラーグ「不死共よ」


戦士「?」


クラーグ「互いに貸し借りも無くなった。私は帰るぞ」カサカサ…


ソラール「貸し借り?いつそんな話に…」


クラーグ「私はお前達を導き、お前達は弟の混沌を治め、弟はお前達の行くべき道を開いた。皆の望みが叶ったろう」カサカサ…


ソラール「ま、待て…」

戦士「おい、やめとけって…」

ソラール「いや、我々の旅に彼女の力は必要だ。この先にどんな灼熱が待っているかも分からんだろう。炎を操り、炎を撫でられる力があれば頼もしい」

ラレンティウス「確かに…溶岩の中を泳ぐはめになる事も考えられるが…」

戦士「そりゃあ……そうかもしれねえが、混沌の魔女だぞ?俺らがこれ以上どうこうできる相手じゃ…」

グリッグス「待て、これはソラールの言い分に理がある。混沌は地の底から湧き上がり、ここから先に進むには、その地の底を目指す以外に道が無い」

グリッグス「進むか引き返すかのどちらかしか無いんだ。確かに引き返してコブラ達と合流するのも手だ。しかし彼らの向かった城がもしも、本当に罠だったとしたら、どうする?」

戦士「………」

グリッグス「ソラール、魔女を呼び戻せ。早くしないと彼女が行ってしまう」



クラーグ「………」カサカサ…



ソラール「待ってくれ!話がある!」


クラーグ「私には無い」カサカサ…


ソラール「貸し借りと言うのなら、コブラからの借りがあるはずだ!」


クラーグ「!」ピタッ



ソラール「コブラは貴公を殺せたはずだ!だが殺さずに生かした!コブラは貴公に何某か問いたようだが、貴公はその問いに疑問で答えた!」

ソラール「コブラに借りを返せぬのなら、我々に返していただきたい!」



クラーグ「………」


クラーグ「驚いた……膂力自慢なだけの木偶と思っていたが、存外口が立つじゃないか」フフ…


クラーグ「いいだろう、使いたいと宣うなら使わせてやる。なんなりと申してみるがよい」ククク…


ソラール(……今のは詭弁だったなぁ…)


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