329:名無しNIPPER
2017/12/21(木) 14:27:52.50 ID:tUUFIg8R0
コブラ一行を抱え、悪魔達は飛翔した。
ジークマイヤーは多少身を硬くしているが、ビアトリスは腹を据えたといった感じで大人しく吊り下げられ、ローガンは当事者の一人ながらも、事を静観している。
何が起きるかはコブラにさえも分からない。鉄塊の騎士の言葉が出鱈目なら、ここで旅は終わりを迎える。
たとえ生き延びたとしても、やはり出鱈目ならばコブラはロードランから出られず、不死達も新たに道を探さなければならないだろう。
ビュオオオオオオオ…
悪魔達は山肌に近づき、山々を超えんとして一層に高度を高める。
一行の目の前を岩壁が高速で落下していき、上方からは輝きが漏れ始めた。
コブラのこめかみに力が入る。
ゴオッ!
悪魔達は更に昇り、進路を塞ぐ山脈を風を切って飛び越す。
そして、彼らを栄華の輝きが包んだ。
ジークマイヤー「おおお…!」
ビアトリス「これはまさか…本当にあっただなんて…」
ローガン「おお、真の叡智がここに…」
レディ「彼の言葉は正しかったみたいね、コブラ!」
明るくも緊張に溢れた、心を騒つかせる空が一変。
金色の陽光が雲間を割り、海を照らすが如く降り注ぐ、天界と言って障りのない偉大な輝きが現れた。
そのあまりの美しさに、文字通り星の数ほどの美を味わったコブラすらも圧倒された。
コブラ「こいつはたまげた……」
ローガン「貴公でも驚くか…やはりそうであろうな…」
ローガン「ここは人の身で踏み入るには余りに畏れ多い地。伝承の地であり、お伽の国そのもの」
ローガン「神々の御国」
ローガン「アノール・ロンドだ」
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