【スペース・コブラ】古い王の地、ロードラン
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261:名無しNIPPER[saga]
2017/05/28(日) 16:35:57.29 ID:gZWls8TY0
ペンデュラムに跳びつき、生み出される推力を利用して上の石橋に跳び乗った二人。
石橋の上で早速始めたのは、死体漁りだった。


コブラ「蛇の頭に四本の腕に三本の波打ち刃か。古代宗教芸術史にこんな奴がいた気がするぜ」

レディ「この剣…」チャキッ…

ヒュン ヒュン


レディは蛇女の握っていたフランベルジュを手に取ると、その場で二、三度軽く振った。
炎とも例えられる大剣は、片手で振るには幾分重すぎる得物だったが、アーマロイドの腕力に掛かればまるで羽毛のように舞った。


コブラ「いけそうかい?」

レディ「この程度なら左手だけでも充分ね」

コブラ「そりゃ良かった」

レディ「あら?」

コブラ「ん?」

レディ「見てコブラ、あれってかなりいかにもじゃない?」


レディが指差した先には小部屋があり、宝箱と、そのすぐ後ろにある石積みの壁と、詰まれた石の隙間に紛れさせようと工夫された、小さい穴があった。
そして、小さい穴は宝箱を開けようとする者の額を、丁度射抜ける高さに穿たれていた。


コブラ「あーあ…一度破れた手を二度も打つかね普通」

レディ「どうする?私が先に行く?ボウガンぐらいなら私の体で弾き返せるわよ?」

コブラ「キミの体に当たったらボルトが粉々になる。ダーツの残弾は多い方がいい」


見え透いた罠にコブラは近づく。
宝箱を開けた瞬間に飛んでくるであろうボルトを入手するために。
だが思ったよりもボルトは早く飛んできた。


ガコン

コブラ「!」

ビュビュビュン!


仕掛けの起動スイッチは宝箱ではなく、コブラの足元の石板だった。
射出装置が発動するタイミングを計ったからこそ、そのタイミングを乱されたコブラはボルトを躱さざるをえなかった。
単純に反射を頼っていれば、こうはならなかっただろう。
ボルトはコブラの後ろに立っていたレディの体に当たり、弾かれて空間の闇へと飛んで行った。


レディ「フフフッ…してやられたってところかしら」


コブラはバツが悪そうに頭を掻くと、ため息をつきながら宝箱を開けた。
宝箱の中身は楔石の大欠片が二つだけだった。


コブラ「わざわざ宝箱にしまう程の物かねーこれは」

レディ「一応貰っときましょう?」


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