【スペース・コブラ】古い王の地、ロードラン
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128:名無しNIPPER[saga]
2016/10/15(土) 21:45:14.05 ID:0HWheuQZ0
ビッシィーッ!!


ソラールの投げた雷の槍は、竜の口の中に突き刺さり、牙を一本削ぎ飛ばした。
怯んだ竜は身体を丸めて悶えるが、その背中を炎が焼く。

ドボォン!

ラレンティウスの炎は続けて竜の背中を焼き、爆煙が翼を伝って立ち昇る。
グリッグスの魔法は、その翼に幾つかの小さな穴を穿ち、竜の飛行能力を低下させる。


ブオワァッ!!


ラレンティウス「!」

グリッグス「むっ!?」



突如、竜が丸めた身体を伸ばし、大口を開いた。
怯んでいたのではない。怒りに身を震わせていたのだ。

戦士「避けろぉ!!」

戦士の叫びを聞き、その内容を理解するより速く、二人は転がるようにして竜の巨大な影から抜け出した。


バゴオオォォーーッ!!


二人は間一髪で、猛スピードで振り下ろされた、針山のような口に覆われた竜の上体を避け切る。
しかしその衝撃たるや凄まじく、石畳にあった、ありとあらゆる泥や埃や小石が舞い上がり、四人の身体は頭三つ分宙に浮いた。
戦士は石畳に落ちた後、素早く体勢を立て直す。
彼の剣は竜には通じない。

だが、刺さった牙を石畳から抜く為に、一瞬だけ竜の動きが鈍った。
その瞬間さえ逃さなければ、戦士のなまくらも立派な武器になるのだ。


ドカッ!


貪食ドラゴン「ゴアアアアアアアアアアアアアア!!!」



鰐の頭のような竜の頭部には、鰐の眼と同じような眼がある。
そこに刺さるのであれば、剣でも指でも何でも良い。


戦士「どうだ!クソ!少しは応えたか!」


戦士は息を荒げて悪態を吐いたが…

ガシッ! ビュン!!!

直後に足を掴まれ、玩具のように振り回され…


バキィ!


グリッグス「うごぉ!」


魔法使いの腹部に叩きつけられた。
グリッグスは吐血し、戦士と共に石畳を跳ね、壁に全身を打った。
竜はまだ死んではいない。むしろ小さな脳が傷を負った程度など、負傷の内にも入らない。


ベチィッ!!


その様子を目で追ったラレンティウスも、前脚の掌に払い飛ばされ、石畳に出来ていた水たまりに突っ込み、跳ね石のように転げた。
ソラールはエストを飲み、負傷を癒しつつも、仲間の元へと向かっていたが…


ズゥン!


その行く手を、竜が塞いだ。


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