120:名無しNIPPER[saga]
2016/10/14(金) 13:50:45.79 ID:csxUMTxe0
巨漢達を振り切ったコブラはそのまま走ったが、すぐに思わぬ形の行き止まりに当たった。
コブラ「おわっとっとっとぉ!まっ、待ったぁ!」
足元の岩場は途切れ、代わりに朽ちかけた木板で組まれた、頼り気の無い足場が広がった。
足場の奥に見えるのは、広大な空間と、目も眩むほど下にある汚泥に塗れているであろう地面と、そこを蠢めく者達の姿。
落ちれば絶命は免れず、万が一に免れたとしても、その者達の餌食になるだけである。
コブラ「なあんてね!へへへ」
コブラ「病み村って言うくらいだから民家の一つもないとなぁ!」
足場には松明をくくりつけた灯台が置いてあり、小さな炎が、腐った木々で組まれた家屋とも呼べぬ囲いや、蛆の湧く梯子や、粘液を滴らせる昇降機などを寄せ集めたような、巨大な構造物を照らし出していた。
その構造物を降りていけば、安全に下まで降りて行ける事も、容易に想像できた。
レディ「コブラ!彼らが追ってくるわ!」
コブラ「君が先に降りてくれ。でも急いでくれよ!」
レディ「ええもちろんよ!」タッ!
タン!タン!シュタッ!
コブラのすぐ横を通り抜けたレディは、そのままの勢いで跳躍し、構造物を降りていった。
耐久性に難のありそうな梯子や床板を通るより、硬そうな足場を選んで飛び降りた方が速く、そして安全に降りていける。
その判断をしたのはレディだけではなく、コブラもだった。
コブラ「おっほほ!こりゃいいね!遊園地に来てるみたいだ!」タン!スタッ!
ヒュッ!
コブラ「おろっ!?」
大きな影が、コブラの横をまたも通過する。
その速さは尋常ではなく、降りるというより、墜落していくようだった。
バキャア!!
巨漢の亡者達は知覚に劣るだけでなく、無謀で、しかも愚かだった。
落下する亡者はコブラが着地するはずだった床板を突き抜け、梯子に突き刺さったが、それでも勢いを殺すことなく落下を続けた。
柱を砕き、壁板を巻き込み、地面のぬかるみで肉塊になる頃には、構造物に一直線の縦穴を穿っていた。
コブラ「おいよせよ、今時カミカゼなんて流行らないぜ」
穴の開いた床板にかろうじてしがみついたコブラだったが…
ヒュロロロ…
コブラ「なぁーーっ!?」
真上から降ってきた第二陣から避難するため、穴の淵に食い込ませた指を外し、レディの方へ飛びのいた。
そしてレディの腰に手を回すと、ワイヤーフックをリストバンドから射出し、遠くの石壁に引っ掛けた。
レディ「ちょっ!?コブラ!?」
コブラ「このまま降りるのはヤバイぜレディ!予定変更だ!」ブゥウーーーン!
ズババァーッ!
コブラ達が振り子の原理で崩壊から脱出した直後、三人目の巨漢が構造物を突き抜けた。
支柱と基礎の幾つかを失った構造物は呆気なく崩壊し、木々の墜落する衝撃は、広大な大空洞を揺らした。
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