京太郎「俺はもう逃げない」 赤木「見失うなよ、自分を」
1- 20
631:スレ主 ◆EvBfxcIQ32[saga]
2018/03/30(金) 00:12:15.21 ID:6bgW5khK0
(……………ここだ!)


 イーシャンテンは相変わらずだが、俺はこの機を逃さずに5mを切り出した。


「ポン!」


 黒崎が二度目のポンを倒し、赤5m混じりの5mを2枚倒す。

 そして打7p。


(これで2枚ハズレ………!)


 求める牌が矢木の手の中に在ることが、この時点で明らかになった。

 後は、その牌に狙いを定めるだけ。


(こいっ…………!)


 急に心臓が、やかましいほどに胸の内側を叩きだす。

 いつ千切れてしまうかも分からない、細い命綱を伝う闘牌。

 半荘5回戦の、最後の山場。

 勝ってみんなの名誉を守れるか、負けて無惨に指を切り落とされるか。
 

(頼むっ……! 来てくれっ……!)


 体中のありとあらゆる部位から熱と汗を発し、今からツモる牌に意識を集中させると同時に、左端の3牌を隠す左手の指をずらす。

 時間はかけられない。

 すべての牌を筒抜けにした上で時間をかけすぎれば、俺の仕掛けた最後の罠が見破られかねない。

 ここで聴牌できなければ、罠を見破られるだけでなく、おそらくは3,4巡以内に他の誰かが上がってしまうだろう。

 だから、聴牌できなかったときのリスクを承知で、手牌をわざと覗かせる。


(来い!)



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
660Res/374.36 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice