提督「川内がバイクに乗り始めたのだが」
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44: ◆v5iNaFrKLk[saga]
2016/07/16(土) 02:18:24.04 ID:y2LLVLG40

――ヤバい。めっちゃ楽しい。

ブレーキの度に軋むフレーム。
路面から剥がれようとするタイヤ。

ガードレールが眼前に迫るような錯覚。
プリンカーランプの点滅と、橋桁の威圧感。

全てが刹那の出来事なのに、全てが永劫の中の様で。
視界の中心には、ゆらりと揺れるゼファーのテールランプ。

ちょっと離されたかな……?

ただでさえ滑りやすい都高で、膝が着きそうになる位車体を倒す。
それでもゼファーに届かない。

いや、ツッコミではこっちが勝ってる……?
それでも中間から立ち上がりで一気に離され、縮めた差は一瞬で帳消し。

排気量とパワーの差を考えれば仕方ない。
回転数が落ちて一瞬もたつく間に、ゼファーは悠然と加速していく……。

確かに湾岸辺りじゃ勝負にならなそうだね。

それどころか、向こうはまだ余裕がありそうだ。
何より場慣れしている。

「速いなぁ、加古っちゃん……最高だよっ」

心なしかレッドゾーンへの到達時間が速い気がする。
身体もよく動く。いつもより調子が良い位だ。

それでも今の私では、勝つことは無理だろう。

目に見えて離されているが、気持ちが萎むことはない。
相変わらず心地良い緊張感を保てている。

もっと前へ、もっと速く――



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