330: ◆wO2YycwzMI[saga]
2017/05/29(月) 01:20:36.44 ID:ibSihYt30
鋭く突き刺すような視線のまま、無表情でエミールと呼ばれた男に追いついた。
向けられたショットガンをナイフの柄で弾き上げ、右手のハンドガンを向ける。
ここで多摩が僅かに姿勢を浮かせてしまった。弾いた手に手応えが無さ過ぎたのだ。
エミールと呼ばれた男はショットガンを弾かれると感じた瞬間、躊躇なく手放した。そして右肩のナイフを抜き、斬りかかる。
多摩が上半身を大きく後ろへ仰け反らす。切っ先が前髪を掠めた。
そのまま空中で体を回転させ、エミールの胸を蹴る。その蹴りを受け、二歩後ろへ下り姿勢を崩した相手に再度ハンドガンを構えたが。
多摩「!?」
着地すると同時に地面を蹴り、下がる。
多摩のいた地面を弾が跳ねた。
多摩「もう1人はジュンにゃ?」
4「ああ。だが、卑怯と言わないよな?援護ありだが、俺はここであんたを超える。」
腰を落とし、ナイフを構えた。
多摩「いい感じだにゃ。精々楽しませて欲しいにゃ。」
同じ様に腰を落とし、こちらはナイフとハンドガンを構え、僅かだが口角が上がった様に見えた。
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