勇者「ハーレム言うなよマジで」戦士「5だぞっ!」
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282: ◆3VOBH3KJAk[sage saga]
2016/10/08(土) 01:12:15.42 ID:/Kpz+n1R0
勇者「……!?」
見張り番「まあ、殺しっつっても好きでやったんじゃねえ」
見張り番「ちょっと酒場で酒飲んで、喧嘩売られて……取っ組み合いをしてたら、割れたビンがそいつの喉にグサ。だ」
見張り番「小せえ村だから教会も遠い、再生呪文使いもいない。少し経ってそいつは死んだ」
見張り番「すぐにその村を統治している国のお上さん方にに突き出されて、豚箱に入った」
見張り番「出所しても居場所もクソもねえ。惨めだったよ。人を殺した事があるヤツなんてどこも居さしちゃくれねえ」
勇者「……」
見張り番「でもな、町長はそれでも拾ってくれたんだよ」
見張り番「こんなもうお先真っ暗の俺でもあの人はかまわねえって拾ってくれたんだ」
見張り番「だから俺ぁあの人に恩がある。あの人の悪評なんざ聞きたくもねえ」
勇者「それじゃ……」
見張り番「でもな」
見張り番「“殺人の前科持ちを軽く雇う人間”だからこそ……その悪評も、脳みそん中に居座ってる」
見張り番「『俺みてえなのを雇ったのはそういう悪事を働く時に切りやすいから』とか、なんじゃねえかってな」
勇者「……!」
見張り番「……なあ。逆に聞かせてくれよ」
見張り番「町長は、そんな事する人じゃあねえよな?」
見張り番「あの悪評は馬鹿な奴らのホラでいいんだよな……?」
勇者「……」
見張り番「……」
勇者「……この一年、あいつから離れていたので……状況は分かりませんが」
勇者「あいつは悪い事なんて絶対しない。それは確実です」
見張り番「……本当か?」
勇者「はい。まあ、悪い事の基準は人それぞれでもあるんですが……」
見張り番「……へへ」
見張り番「そうか。良かったぜ。それ聞いて安心した」
勇者「安心してください。悪評の内容と真実がどうあれ、あいつが皆さんを陥れる事なんてないですよ……っと!」
パサッ
勇者・見張り番「……」
……。
見張り番「…………出すのが難しいくらいの、ブタだな」
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