53:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 15:13:48.05 ID:I+fdqcufo
「まあ、人間が人生で本当に考える必要があることなんて、一つか二つくらいしかないの
だろうけど」
そんな戯言を呟いているうちに、後ろからぼくを刺してくる光に気づいた。エンジン音が
聞こえないので車ではなさそうだし、どうやら街灯が点いているようだ。停電ではなかった
――いや、でも、そもそもこの光はもともと点いていたっけか?
点いて――いなかったんじゃないか?
なぜそんなことすら覚えていないんだこいつは。
さっき通ったばかりだろ?
ぼくはそこで光のほうへと――よせばいいのに――振り向いた。
その光は――ただの一本の街灯によるものだった。
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