野原しんのすけ(15)「歯を食いしばれサイジャク、オラのサイキョウはちょっと響くゾ」
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259:>>1 ◆aMcAOX32KD1b[saga]
2018/01/04(木) 00:06:37.58 ID:CDsL44Uk0
「チッ気障なマネしやがる……」

そう忌々し気に吐き捨てた麦野も、削板が穴を開けた壁とはまた別の壁に、『原子崩し』で大穴を空けるとそこから部屋を出ていった。

「……」

御坂、あい、そして削板。
部屋に残された三人を暫し静寂が包み、やがてペタリとあいが床に腰を下す音で沈黙は破られた。
         エージェント
「ふう、せっかく第六位の代理人から名前の使用権を買ってきましたのに……同じく超能力者が相手ではあまり意味がありませんでしたわ」

あいが独り言のように愚痴をこぼす。
御坂は緊張の糸が切れたのか何も返せなかったが、食蜂が彼女と精神感応で会話しているらしく、あいの独り言のようなささやきは続いた。

「ええ、そうですね。では明日も……もう一方の施設は……」

そんな床に座り込んだまま途切れ途切れに何かを言い続ける彼女の様子不気味であったが、そんなあいに削板が手を差し出しながら声をかけた。

「おい、根性ありそうな黒服の嬢ちゃん、大丈夫か、立てるか?」

「あら、御親切にありがとうございます。ですが心配無く、自分でたてますので」

そう言って立ち上がったあいは服に付いた汚れを軽く払うと、削板に改めて向き合う。

「今夜は助かりましたわ。ですが、貴方の助けを待つ方は此処以外にもいるはずです」

「おうそうだな、俺はこれで巡回にもどるぜ。じゃあな嬢ちゃん達、なにがあったか知らないが根性入れてがんばれよ!!」

瞬く間に走り去って行った削板の方を見ながら、あいが言う。

「あの方、先程『自警団員』と名乗っていましたけれど……しん様と同じチームに所属したのかしら?」


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