モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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497: ◆lhyaSqoHV6[sagasage]
2018/11/08(木) 06:06:01.29 ID:LkNOvbtJ0

むつみ「ふぅ……とりあえず、見つからないで来れましたね」

密入国紛いの動きで上陸を果たした人影──氏家むつみは、周囲の様子を伺いつつ息をついた。

クォーツ『うむ、ここまでは手筈通りだ』

彼女の相棒──宇宙から飛来した謎の存在、通称クォーツが、それに相槌を打つ。

むつみ「ネオレインボーブリッジから、下を通る船に飛び移れって言われた時はどうなることかと思いましたよ……」

クォーツ『もうそれは言うな、こうして無事にたどり着いただろう』

どうやら、すでに一波乱あったらしい。


むつみ「ネオトーキョーにアストラルクォーツのかけらが有るって話ですけど」

むつみ「なんでわざわざこんな回りくどい方法でここまで来たんですか?」

アストラルクォーツ──むつみとクォーツが探し求める宇宙鉱石だ。
今回二人(一人と一個)がネオトーキョーにやってきたのは、それを見つけだす目的があった。

しかし、ネオトーキョーに至るまでの道筋に得心がいかないむつみは、その理由をクォーツに尋ねた。


クォーツ『端的に説明すると、敵に気取られないようにするためだ』

むつみ「敵って……穏やかじゃないですね……」

むつみ「カースじゃないんですか?」

クォーツ『うむ、カースではない』

クォーツ『ただ今の段階では、まだ「仮想敵」と呼ぶべきか……事を構えることになるとは限らんのでな』


クォーツ『これから我々が向かう場所は、人の立ち入りが厳しく制限されていてな』

クォーツ『いや、制限というよりも、その存在自体が秘匿されているから──』

クォーツ『一般人はそもそもその場所を知り得ない……と言った方が適切か』

むつみ「秘匿されているって……誰から、ですか?」

クォーツ『先ほど言った、仮想敵──我々の目標を達するうえで、障害となり得る存在だ』

クォーツが言うには、コンテナ船に紛れ密航した理由は、敵対的な存在を避けるためらしい。
カース以外の"敵"と言われても心当たりのないむつみは、話を聞きながら緊張の色を強める。


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