モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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◆GPqSPFyVMNeP
[sage saga]
2017/12/31(日) 10:40:09.10 ID:L6tcVsPXO
彼はエージェント達の目的を分かってはいない。だが、身を以て味わった何らかの薬物ヌードルこそ眼前敵と深く関わる物と推測できれば、協力する選択肢などあり得ぬ。
「ファイブセンシズ、交渉は無意味だ。排除する方が早い……イヤーッ!」
ファイブセンシズを押しのけて進み出た小柄な男が、双眸を紫色に光らせた。エボニーコロモの鼻と目から血が流れ、黒子ヒーローマスクから溢れてポタポタと落ちた。
「アバーッ!?」
絶叫したのはエージェントの方だった。洋子の瞳の光が消えると、恐るべきニューロン破壊能力者マインドトレーサーは仰向けに倒れ、口から白い煙を吐いた。
「プロデューサー、頭大丈夫?」
「割とな。割と効いた。これで二対一か……バーニングダンサー、さっきの屋台、追跡しろ」
「えっ……プロデューサー、ホントに頭」
「大丈夫だ。そもそもサイバネ野郎には俺の方が有利だろうが。俺がやる」
エボニーコロモのニューロンはおそらく正常だ。洋子は一度頷くと身を翻し、屋台を追ってサンギョウ・ドウロに走り出た。
黒のヒーローは防寒防風コートとビジネス用ジャケットを脱ぎ捨てた。握りしめたヒーロースーツの両拳が、バチバチと青白く放電した。
二人の戦士は同時に地面を蹴り、拳を繰り出した!
「トゥオーッ!」「グワーッ!」「トゥオーッ!」「グワーッ!」「トゥオーッ!」……
◇◇◇
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