60:名無しNIPPER[saga]
2016/06/08(水) 03:02:14.83 ID:zkSeOWuZ0
マホ「え? あれ? ふわああぁ・・・??」
目をまるくするマホの前で… マッチの火の光の中に、ポッカリと穴があき… その穴はどんどん大きくなって、中に輝くばかりに白い布をかけたテーブルが現れたのです。
そして、そのテーブルのかたわらには、エプロンをしたまるで女神のように美しい少女が、何やらホカホカと湯気をたてている料理を持って立っていました。
美穂子「あら、いらっしゃい夢乃さん。 ちょうどローストビーフが焼けたところよ♪」ニッコリ
その女神のような少女が持っている大皿の上では、大きなローストビーフのかたまりがジュージューと美味しそうな音をたてていました。
マホ「か、風越の・・・ キャプテンさん? ど、どうして、こんな所に…?」
美穂子「夢乃さんとクリスマスのお祝いをしたくて、料理を作って待っていたのよ」
マホ「え、ほ、本当ですか…? マ、マホのために…?」
美穂子「もちろんよ♪ さあ、そんな寒いところにいないで、早くあがってらっしゃい?」
こんなに素晴らしいことがあるでしょうか。
マホは、喜びのあまりヨダレをぬぐうのも忘れて、ローストビーフへと手を伸ばしました。
ところが・・・
フッ スウゥ――――ッ・・・・・
マホ「あれ?」
マッチに一粒の雪が落ちて、火が消えてしまい… それと同時に、美味しそうなローストビーフも、女神のような少女も、スーッと透明になり、陽炎のように消えてしまったのです。
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