27:名無しNIPPER[saga]
2016/05/01(日) 19:55:05.72 ID:RvNmzoEO0
その40.〜「もらせメロス」(後編)の巻〜 ※ちょっと長いです
爽「… ハッ ハァッ フッ ハァッ ハァハァハァ…」タッタッタッタッタ・・・
メロスは走りに走った。
森をくぐり抜け、野を横切り、荒れ狂う川を泳いで渡った。
そして、道中における最大の難所であるシコツトウヤ山系へと足を踏み入れた。
生い茂る草をかきわけ、一気にサッポロ岳の山頂まで駆け上がったメロスは、山の北側を見下ろした。
遠くに、都サッポロの街並みが見て取れた。
あそこで、竹馬の友、ユアーンティウスが待っているのである。
太陽は、ちょうど一番高く昇った様子だった。 おそらく今が大体正午であろう。
爽「ふぅー… やれやれ、さっすが私、よゆーよゆー…」ハアハア
この山を下れば、都までそれほど距離はない。
この調子なら日没までには余裕で間に合う・・・
よし、ここまで来れば大丈夫、もはや故郷への未練はない。
あとはまっすぐ王城に行って、ハリツケにされればそれでよいのだ。
爽「…さてと、じゃあちょっと一休み… 最期のメシを頂いとこうかね…」ウンコラショット
メロスは山頂でユキの作ってくれた弁当を食べ、水筒の水でのどを潤した。
爽「・・・う・・ うめぇなぁ・・・」ポロポロ
メロスの目から涙がこぼれ、食べていたオニギリの塩味が濃くなった。
いくら決意したとはいえ、やはりメロスのような凡人が、そうそう自分の生への執着を捨てきれるものではない。
何より、妹たちとの3Pを実現できなかったのは心残りだった。
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