用心棒「派手にいくぜ」
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55:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 20:02:35.69 ID:/VWLkDYp0

用心棒「その中の一人は槍を持っていた。十文字槍だ」

少年「『槍使い』……!」

用心棒「……しかし……」

相棒「少ない」

用心棒「ああ」

相棒「天井裏のゴミムシを含めても、五人」

用心棒「ゴミ……」

用心棒「……とにかく。剣士が三人がかりで襲い、しくじったことは奴らも知っているはずだ」

用心棒「それにしては少なすぎる。奴らの狙いがわからない」ジャキッ


少年「……どうするんです?」

用心棒「出て行くと待ち伏せを食う恐れがある。少し様子を見る」

用心棒「伏兵がいるなら出て行かない」

用心棒「いないなら出て行く……速やかにな。奴らは増援の到着を待っているのかもしれない」

用心棒「踏み込んできたら部屋の前の狭い廊下で迎え撃つ」

用心棒「……ないとは思うが、宿に火をつける奴や爆薬を仕掛ける奴がいたら窓から撃って阻止する」

用心棒(……本当に、これでいいんだろうか?可能性はこれだけなんだろうか……?)

用心棒(何だか嫌な予感がするな……)


相棒「もし」

用心棒「え?」

相棒「もし槍使いと戦うなら……私に、やらせてほしい」

少年「!」

用心棒「……それは、駄目だ」

相棒「なぜ?」

用心棒「お前は怪我人だ。それに、今のお前は冷静じゃない」

相棒「私は冷静」

用心棒「冷静じゃない!」

相棒「……」

用心棒「……お前と俺とは長い付き合いだろう。今回だけは、俺の言うことを聞いて欲しい……」

用心棒「わかってくれるな?」

相棒「……」


相棒「わかった」

用心棒「後で団子でも奢ってやるから、な」

相棒「……」ジロッ

用心棒「……冗談だ」


少年「……」

少年(きっとこの人たちは、こうやってバカを言ったり、諌め合ったりしながら生き抜いてきたんだろうな……)



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