131:名無しNIPPER[saga]
2016/11/05(土) 15:21:24.31 ID:7ixi6Rbd0
大男「……」
用心棒「……」
大男「……無念……」ズズウンッ…
用心棒「!」カランッ
用心棒(奴の死に際の飛閃で……俺のコ式短銃が、真っ二つに!)
相棒「……」フー
用心棒「……全く、面倒な奴だったな。お前の仕込み杖も俺の短銃も真っ二つだ」
相棒「……それに……」コクリ
用心棒「ああ、俺の怪我か……忘れてたぜ。新しい短刀を貸してくれ」
相棒「……」スッ
用心棒(羽織を適当に切り裂いて、っと……)ビーッ
用心棒「こいつを俺の傷口に巻いておいてくれないか」
相棒「承知……」グイグイ
用心棒「後で闇医者にでもかかればよかろう……」
用心棒「……残った得物はお前の短刀くらいか?それに、俺もお前も傷だらけときてる……絶体絶命だな、ええ?」
相棒「……」グイグイ
相棒「終わり」パシンッ
用心棒「いってッ!」ズキーンッ
相棒「……縁起でもない……」ブツブツ
用心棒「そういうなよ……もちろん死ぬ気なんてさらさら無いって」
用心棒「この後坊主をタンスに入れて馬車に乗せて、一っ走り鍛冶屋のところまで……」
ゴオオアアアアアアアアアアアアアアア
メラメラ… パチパチ…
用心棒「……あ。タンスも馬車も、馬ごと焼けちまってるなこりゃ。覆面野郎の持ってきた脇差しも使い物になるまい」
相棒「……」
用心棒「……よ、よし。そこらへんの浪人の死体を二つほど、滅茶苦茶に切り刻んでから火の中に放り込んでおこう。短銃と仕込み杖も落としていけば完璧さ」
用心棒「そのうえで俺たちが姿を消してしばらく静かにしていれば、油商人は俺たちが大男と相討ちになったと勘違いするに違いない……」
用心棒「俺たちはゆっくりと江戸に戻るとしよう」
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