雑談しようぜ Part3
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434:名無しNIPPER[saga]
2017/04/10(月) 22:35:04.60 ID:lgsX17cTo

『何言ってるの。俺が今までどんなに姉さんのことを好きだったか知らないだろ』

『嘘つけ。冗談はやめろ』

 何か、姉さんが泣いてる。

『冗談じゃねえよ。姉さんこそ俺をからかってるなら本気で怒るぞ』

『・・・・・・ない』

『はい?』

『からかってないよ。昔からあんたが好き。だから、告られたことはあるけど断ってた』

『・・・・・・マジかよ』

『こんな冗談言えるわけないでしょ』

 俺はとっさに方向転換し、決心もした。姉さんに告ろう。

『姉さん、好きだ。俺の彼女になってください。俺と付き合ってください』

『・・・・・・うん。喜んで。やっと言ってくれた』

『姉さん』

『夕也、好きだよ』

『俺も姉さんのこと好きだ』

『ねえ』

『何?』

『あたし、夕也の彼女になったんでしょ』

『う、うん。すげー嬉しけど』

『姉さんって呼ぶの変じゃない? まるで姉と弟の近親相姦みたいじゃん』

『じゃあ、何て呼べばいいの』

『由里子でいいじゃん。あんた、妹のことは唯って呼び捨てなんだし』

『ハードルたけえ』

『何でよ。由里子って呼んでみ?』

『・・・・・・』

『どした』

『由里子ちゃんじゃだめすか?』

『何で敬語だし。まあ、それもいい。夕也?』

『う、うん』

『じゃあ、試しに由里子ちゃんって呼んでみて』

『由里子ちゃん』

『はい、よくできました。あたし、すごく幸せ。あんたの彼女になれて』



 翌週から俺は三年生になった。幸せの絶頂にいた俺は顔のにやにやを抑えながら登校し
た。

「広橋君」

 うちの学校の制服を着た見たことのある女が校門の前で俺に話しかけた。こいつ、二見
だ。なんでこいつがここに。それに話しかけられるほど仲がいいわけじゃねえだろ。

「君がここにいるなんてびっくりした」

 いつも冷静な印象がある。その二見がどういうわけか、泣きそうな顔で俺の方を見た。
唯の敵であるこいつが。


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