にこ「きっと青春が聞こえる」
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53: ◆yZNKissmP6NG[saga]
2016/03/27(日) 19:36:46.53 ID:ID/tEswDo

 振り返ることもしない背中に渋々ついていくと、そこは人気のない階段裏だった。

にこ「なぁに? あいにくラブレターは受け付けてないんだけど」

「ふぅん? やっぱり覚えてないんだ」

にこ「はぁ? 覚えてないってなにを、」

「あーんな恥ずかしいこと人にさせておいて、さ」

にこ「恥ずかしいことって、――!」

 言われて、ようやく気づく。

 今の今まで忘れていた自分に嫌気がさした。

 そうだ。二年生のころはこの子がクラスにいたからずっと気分が浮かなかったというのに――

にこ「あんた……アイドル研究部にいた……」

「あ、思い出してくれたんだ」

 くすくすと笑うその顔は、しかし「あの時」の彼女の顔とは重ならない。

『もう、付き合ってらんないから』

 そう言い放った、あの時の表情とは。


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