303: ◆yZNKissmP6NG[saga]
2016/06/26(日) 22:42:33.54 ID:9D3TayC9o
にこ「――単刀直入に言う。あなた、この部に入るつもりはない?」
絵里「――――」
しん、と空気が冷える。
絵里は答えない。じっと、私の目を見つめる。
スカイブルーの瞳に映る私は、がっちがちの表情で佇んでいた。
誰を誘った時よりも口の中が乾いているのは、やっぱりこっちの世界での第一印象があったから。
あっさり切り捨てられたら。
ばっさり斬り捨てられたら。
そう考えるだけで、膝が震えるのがわかった。
ごくん。鳴った喉は誰のものだろう。
沈黙に耐えきれず、二の句を接ごうとして、そして――
絵里「――まあ。たしかに、つまらなくはないわね」
その一言で、がくっと力が抜けた。
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