にこ「きっと青春が聞こえる」
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229: ◆yZNKissmP6NG[saga]
2016/05/29(日) 23:29:31.80 ID:tL2n0Gexo

にこ「……たしかにあんたの言う通り。私、アイドルになること、諦めてた」

にこ「だけどね、見ちゃったのよ」

希「見たって、何を?」

にこ「自分を。自分たちを」

にこ「ステキな衣装を着て」

にこ「さいっこうの曲を歌って」

にこ「きらっきらなステージで踊って」

にこ「頂点に立つ自分たちを、見ちゃったの」

にこ「何言ってんの? って思われるかもしれないけどさ」

にこ「そんなの見ちゃったら、もうそれを諦めるなんてできなかった」

にこ「だから――もう一度、立ち上がった」

希「――――」

 希は、何も返さない。ただ窓の外を、じっと眺めている。

 手のひらに包んだドリンクの紙コップが、じんわりと汗をかいていった。

 


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