194: ◆yZNKissmP6NG[saga]
2016/05/11(水) 01:38:00.24 ID:8FHhUPvNo
真姫「……さっきも言った通り。悔しかったのよ」
にこ「へ?」
真姫「私がいくら考えても思いつかなかったフレーズを、あなたがぽんと放ってきたことが、悔しかった」
真姫「そう。悔しくなるくらい――『曲が完成した』って思えた」
真姫「その感覚を、もっともっと味わいたいって思った」
真姫「私のメロディに、もっともっとあなたの歌詞を乗せてもらいたい――それじゃ、だめかしら」
まあ、あなたが考えた歌詞じゃないみたいだけど。
そっぽを向いた真姫ちゃんの頬は、ほんのり朱に染まっていて。
それが照れ隠しだなんてことくらい、私にだってわかる。
にこ「だめなわけないでしょ。ていうか、むしろこっちがお願いしたいくらいだし」
真姫「矢澤先輩……」
にこ「にこでいいわ」
真姫「え?」
にこ「今さら真姫ちゃんに先輩扱いされてもくすぐったいのよね」
にこ「だから、にこでいいわ」
真姫「え、えっと……にこ、ちゃん?」
にこ「んふふー」
真姫「ちょっと、なに笑ってるのよ!」
にこ「別にー?」
真姫「もう、意味わかんない!」
ぷんぷんしてる真姫ちゃんを見て。
ぷいってしてる真姫ちゃんをみて
私のよく知ってる、真姫ちゃんの横顔を見て。
にこ「――――」
いつか九人は揃うんだろうなって、思えた。
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