元お嬢様「安価とコンマで最終決戦?」元メイド「8ですぅ」
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763: ◆k9ih1s9J/w[saga sage]
2018/03/28(水) 21:36:00.67 ID:vJoHq88Do
ポーションを浴びたとはいえ、ミルズは限界を超えていた。

ミルズの高い精神力を蝕んでいたのは魔法だけではない。

シュンにより告げられた、自身の出生にまつわる秘密。

家族に裏切られ、貴族の生き残りとして処刑されてしまうのなら、その前に死んでも変わらない……そんな考えさえ頭をよぎった。

だが、目の前の少女は自分の危機に駆け付けた。

そして今まさにその少女が危機に瀕している。

ならば、この場で全力で果てるのも悪くないと思った。


ミルズ「やあああ!」プシュウウウ

レディーH「キャア!」

フィナ「両手、いや、全身から……!?」

フィナ「ちょっとあんた、そんな事したら死んじゃうよ!」

ミルズ「分かってるッ!」


貴腐はそんなミルズをつまらなさそうに一瞥すると、その場から逃げ出そうとした。

彼にとって逃走は有効な戦法だ。彼の役割は司令塔。ただし極めて頑丈でいつでもどこでも無数の兵を補充できる司令塔だ。

ミルズは、走る貴腐の脚にしがみついた。


貴腐「レディーは蹴りたくないんだけど、なっ!!」ブンッ

ミルズ「うあっ!」

オートマタ「フィナさん! 春眠ですっ!」

フィナ「!!」


先程、オートマタが試みようとしてレディーに阻まれたのは春眠の術。

この術で眠らされた者は、フルフィリアの魔術師やエスパーには起こせない事を、オミキが知っていた。

フィナにとっては今日習ったばかりの技だ。

しかし、体は咄嗟に動いた。


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