15: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2016/02/25(木) 00:08:36.59 ID:RJx23RzYo
ヨノワール「ふたりは……であった」
ヨノワール「であえたんです」
ミュウツー『……』
ヨノワール「この、コトバは……いせきに ありました」
ミュウツー『遺跡?』
ヨノワール「ズイという、いせきです」
ヨノワール「ニンゲンと、いっしょに いったんです」
ヨノワール「た……たのしかった」
大きな目に映っていたのは、ヨノワール自身の過去だったようだ。
ヨノワールの目が、よく見ると小刻みに震えている。
ヨノワール「あの ことば、は」
ヨノワール「ずっと ずっと むかし、だれかが かいたんです」
ヨノワール「むかしの、ニンゲンかも しれない」
ヨノワール「ニンゲンじゃない、だれか……かもしれない、って」
ヨノワール「あのひとは、そう いっていました」
ヨノワール「たくさん、おしえて、くれたんです」
ミュウツー『……本当は、ニンゲンの文字が読めるのか?』
ヨノワール「いいえ」
寂しげに目を伏せてから、ヨノワールは空を見上げた。
それからふたたびミュウツーを見つめる。
目が合った。
ヨノワールの目は、もう『現在』に焦点が合っている。
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