242: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/04/08(金) 23:52:28.40 ID:Dq/yhV0IO
……
杏子「……とまぁ、そんなわけで……あたしのせいで、家族はメチャクチャになっちまったのさ」
さやか「……」
杏子「そのとき決めたんだよ、二度と、他人のために魔法を使わないって。自分のためだけに使い切るってね」
杏子はそこで、一度間を置いた。
さやかの反応をうかがう。
さやか「……ごめん。あんたのこと、誤解してたよ。そんなことがあったなんて、想像もしてなかった」
杏子「……」
悪くない反応だ。
以前の彼女ならあり得ない。
これまで魔法少女として生きてきて、多かれ少なかれ共感する部分があるのだろう。
杏子は、言葉を続ける。
杏子「もうあんたもわかってんだろ? 他人のために魔法を使うのは間違いなんだ。奇跡を祈れば、その分絶望を撒き散らしちまう。そういう風にできてんだよ」
さやか「……」
この世界そのものがそのようにできている。
だから、どうしようもない。
抗いようがない。
そう、印象付ける。
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