228: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/03/27(日) 10:12:10.95 ID:X5WB82RZO
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そのとき、杏子はパトロールの最中だった。
最近は気分が優れないことが多いが、魔法少女である以上、魔女を狩らないわけにはいかない。
魔力の反応がありその地点へ向かうと、そこには杏子を悩ませる原因の人物がいた。
杏子(……さやかか)
杏子は、隠れて様子をうかがった。
さやかとの二度目の戦闘から数日間、杏子はさやかのことを避け続けていた。
ああいう結果になった以上、杏子にはもうごちゃごちゃ言う気はなかった。
正義の魔法少女なんていつまでも続けていられるとも思わなかったが、いけるところまでいってほしいという思いがなかったと言えば嘘になる。
同時に、かつての自分と重なりを感じるところもあり、似たような挫折を味わえば杏子の気持ちをわかってもらえるのではないかという期待も多少あった。
いずれにせよ、杏子からさやかに対して直接行動を起こす気はもうなくなっていた。
だが……
杏子は、さやかの様子がおかしいことに気づく。
杏子(……なんだ? さやかの奴、いつもと違う……?)
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