文才ないけど小説かく 7
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422:サツガイに対する対抗策(お題 サツガイ)1/1  ◆SqZQSXA.b2[saga]
2017/04/28(金) 02:46:25.93 ID:C2uVeigw0
誰かにサツガイされると感じるとき、それは自分ならサツガイしかねないと思うときだ。

例えば、電車を待っているとき後ろを警戒してしまうのは、自分が誰かを突き落としたいと潜在的にあるいは衝動的に思ったことがあるからだ。

つまるところ、何者かにサツガイされることを恐れる者は、少なからず加害者がサツガイする妥当性を認めてしまっている。

サツガイする夢を視る者は、いずれ危険因子となる。

すると、この世で最も安全な人種というのは、ただ自分は長く生きるだろうと言う漠然とした想像を信じ込み自分は清廉潔白、恨みを買うような人間ではないとのたまう輩だ。

この世界にいる大多数の人間は、この種だ。彼らはしばらくの間は無害で、サツガイをすることはない。

しかし、恐れよ。

彼らがサツガイをする夢を視たとき、世界はしだいに変貌する。

夢と同じくサツガイされることを恐れ、サツガイを防ぐために柵をたて、鍵をかけ、

夜を明るくし、サツガイを遠ざけようとする。

だが影のようにぴったりとついてくるサツガイから、けっして逃れることはできない。

それどころか、ありとあらゆる防護をすり抜けて、サツガイは行われ、我々はそれを聞いて、見て、恐怖する。

いずれ、我々は自分で、自分をサツガイする夢を視るだろう。

こんな日常にサツガイが紛れこむ世界はサツガイされるべきだと、思う。

そうなれば、人類はサツガイにサツガイされたも同然だ。

サツガイされることを恐れるな。

サツガイを恐れる者を、恐れよ。


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