文才ないけど小説かく 7
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25:名無しNIPPER[sage]
2016/02/09(火) 21:33:30.23 ID:DOWKOnFqo

 久しぶりに自分で煎茶を淹れてみればどういうわけか茶柱が立っていて、

『おばーちゃん! 見てみて、コレ! 茶柱、茶柱たったよ!』
『おぉ本当かい、すごいね。きっといいことあるね』

 不意に、そんなことを思い出した。
 確か、かれこれ十年以上前の出来事のはずだ。
 あの頃は茶柱を見てあんなにはしゃいでいたのに今ではさほど驚かなくなっている。
 それは別に感性が鈍ったからだとか、大人になって物怖じしなくなっただとか、そういうことではない。
 端的に分かり易く表現すると『私にとって幸運とは当たり前のものになってしまったから』である。
 茶柱に喜んでいた頃は確かここまでではなかったはずだ。
精々人よりも少し運がいい、その程度であったと記憶している。
あの頃の私はなんてこともない普通の子供だった。
 だけれど今は違う。
 今の私は……、

「控えめに言って幸運に愛されている、としか言えないのよね」



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