860:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 21:57:38.48 ID:Ijlr45TlO
ダークバハムート「グハァッ……!」
貴音「ばはむーと殿……」
ダークバハムート「……先ほど言ったな。『我も命を賭して戦う』と」
ダークバハムート「テラフレアは生命を燃やす技……。それ故、後には何も残らぬ」
ダークバハムート「……後はただ、死を待つのみだ」
貴音「っ……!」
貴音「ばはむーと殿、わたくしは……!」
ダークバハムート「っ……ハァ、ハァ……」
ダークバハムート「無様な最期と嘲笑うか? 神と名乗った者がこの様な末路……」
ダークバハムート「……否。お前はそうは思わぬだろうな」
ダークバハムート「お前は心優しき女。我の様な成れの果てにすら慈悲を持つに違いない……」
貴音「違うのです!」
貴音「わたくしはずっと苛まれてきました。あの時、貴方を一人小鳥嬢の元へ残してしまったことに」
ダークバハムート「何を莫迦なことを。あれは我の判断だ。お前がまだコトリと戦うレベルに達していないと、そう判断しての行動だ」
ダークバハムート「お前に非があるわけがなかろう」
貴音「いいえ。『でじょん』なる魔法にて地上まで戻されたあの時、ばはむーと殿を助けに向かうこともわたくしには出来たのです」
貴音「それをしなかったのは、魔導船にて地球へ向かえる、仲間たちに会えると知って浮かれてしまったわたくしの心の弱さなのです」
ダークバハムート「……強情な女だ。それこそ我がお前に託した願いだ。重ねて言うが、お前に非があるはずもない」
貴音「……もちろん、心優しき貴方ならば、きっとそう言ってくださると分かっておりました」
貴音「だから、わたくしは無意識のうちにそれに甘えようとしたのです。貴方のその言葉で、わたくしは許されようと……!」
ダークバハムート「………」
897Res/925.76 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20