287: ◆bjtPFp8neU[saga]
2016/07/03(日) 10:19:36.71 ID:5d0dgUrZO
ものまね士「あっ……」
長老「おお、トロア殿。お勤めご苦労じゃな」
トロア「これは長老殿、ご無沙汰しております」ペコリ
トロア「……と、今はそれどころでは無いのです」
トロア「ものまね士殿! そのような身重の体でこんなところまで来て! 子供に何かあったらどうするおつもりですかっ!?」
ものまね士「すっ、すみません、トロアさん。でも私、最近じゃ薪割りもさせてもらえないし、このままじゃ身体が鈍って仕方ないんですよぅ……」
トロア「出産とは、そういう心の緩みで失敗してしまうのですよ!?」
長老「トロア殿の言い分が正しいのう。さ、ものまね士殿、自宅に戻られた方が良いぞ」
トロア「最近魔物も大人しくなりつつあるとはいえ、まだまだ一人歩きは物騒です」
トロア「私が肩をお貸ししますから」スッ
ものまね士「うぅ、すみませんでした……」
…キラーン!
長老「…………む?」
ものまね士「何でしょう、あれ? 何かがこっちに向かって……」
トロア「ものまね士殿、私の後ろへ!」サッ
ヒュー…
ズドオオオォォン…!!
長老「……どうやら町の方へ落ちたようじゃな」
トロア「はい。何か胸騒ぎがします。姉上たちに知らせなければ!」
長老「その役目はワシが引き受けよう。トロア殿はものまね士殿を安全なところへ」
トロア「長老殿、どうかお気をつけて!」
長老「うむ」
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