末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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◆54DIlPdu2E
[saga]
2015/11/03(火) 22:53:54.93 ID:Oq+YyCeJ0
商人の店。
長兄「ただいま父さん……材料調達は無事にできそうだよ、喜んで話に乗ってくれた」
商人「お帰り長兄、ありがとう」
商人「これで、長姉の嫁入りにはお前がデザインした衣装箱を持たせることができるよ」
長兄「……本当に、俺みたいな素人に作らせていいのかな?」
商人「お前が手掛けるのは装飾部分の彫刻だけ、本体の組み立ては工房に頼むから実用には全く問題ないさ」
商人「何より、長姉自身が望んだんだ」
長兄「……全く、俺だって暇人じゃないのに、本業の傍ら婚礼までに仕上げろなんて」ヤレヤレ
商人「嬉しそうな顔して何を言うか」
長兄「ははは、実は楽しみなんだ、趣味の木彫だけどそんな大物は初めてだし」
長兄「……引き受けると返事した時のあの娘の喜びよう、小さい頃と同じ顔で」
長兄「あいつだって、俺の可愛い妹だよな、って久しぶりに…その気持ちを思い出した」
商人「……」
商人「酒を飲みながら嫁に出したくないと口を滑らせた私の気持ち……少しはわかるかい?」
長兄「……うん」
長兄「同じ町の中で、子供のころから知っている奴の所へ嫁ぐにしても……寂しさは、あるよ」
商人「ああ、長姉と同じ家で過ごせるのもあと1年もないかもしれんが……」
商人「悔いのないように、父として兄としてあの子への務めを果たし、晴れて花嫁として送り出そう」
長兄「ええ、父さん」
長兄「寂しいけれど、長姉と仲直りができて本当によかった、そして長姉が自分の幸せを見つけてくれてよかった」
長兄「早く、次兄と末妹にも話してあげたい」
商人「そうだな……」
商人「明日は皆で、誰一人欠けることなく、あの二人を出迎えよう……」
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